皆さまこんにちは。

2023年は、感染法上の分類が5類に移行し日々の暮らしの姿も戻り経済活動も再開し、コロナ前に戻る動きが大きく進んだ1年でしたが、価格高騰(原材料高騰、エネルギー価格上昇)がニュースで取り上げられ生きづらく感じる毎日ですね。

また経営者のみなさは人手不足等で企業の各種コストが上昇するなか、価格転嫁できずに収益が悪化したりゼロゼロ融資の返済を迫られ、厳しい経営環境に直面している企業も存在するそう。

企業、金利0.5%上昇なら…借り入れ断念「2割」 民間調査

東京商工リサーチが14日発表した調査によると、メインバンクからの借入金利が現状の水準より0.5%引き上げられた場合、借り入れを断念すると答えた企業が全体の21%に達した。日銀のマイナス金利が解除されるとの観測が広がるなか、2023年1月と比べて金利が「すでに上昇している」と答えた企業は16%にのぼった。

調査は1~8日にインターネットで実施し、4499社から回答を得た。借入金利がすでに上昇した企業や年内に上昇すると予想する企業は

あわせて7割だった。メインバンクの金利が0.1%上昇した際に「他行へ調達を打診する」と答えた企業は22%を占めた。

日本経済新聞 2024年2月15日(木) 記事より

 

 

飲食店や食品スーパー 5割が倒産リスク高く

 

帝国データバンクは21日、2023年12月時点で倒産リスクが高い企業の分析結果をまとめた。高リスク企業の比率は飲食店や食品スーパーといった業種で5割にのぼり、新型コロナウィルス禍前の19年から約3倍に急増した。経営回復に伴い売り上げは拡大しているものの、深刻な人手不足や原材料高が経営を圧迫している。

分析には帝国データバンクの「倒産予測値」を使った。今後1年以内に倒産する確率を企業ごとに指標化したもので、1から10の10段階で約145万社の倒産リスクを評価した。このうち8以上の企業を高リスクとし、各業種における構成比を調べた。23年の全49業種の平均は8.7%だった。

比較が最も高かったのは飲食業店で52.3%。食品小売りが45.5%と続き、業種内の2社に1社で倒産リスクが高いという試算となった。いずれも新型コロナ禍前は15~16%だったが、労務費や原材料の高騰など背景に資金繰りが悪化している。

新型コロナ禍でネット通販需要が高まった運輸業も高リスク企業の比率が19年比で3倍の33.3%になった。ドライバーの残業増に対応する人件費の積み増しや燃料費高騰が重荷となっている。

高リスク企業が実際に倒産する事例も増えている。23年の倒産数は前年比3割増の8497件と、バブル崩壊後で最多になった。21~22年は補助金や助成金、金融支援などで倒産が抑制されていた反動も出た。飲食店の倒産数は22年比7割増加したほか、高リスクの比率が高かった食品スーパーや運輸業も同3割増えた。

倒産予備軍も足元で膨らむ。借入金利息を営業利益で賄えていない「ゾンビ企業」は、2022年度で推計25万1000社と3年連続で増加した。春季交渉が本格化し賃上げ機運は高まっているが、経営環境の二極化が今後も進みそうだ。

日本経済新聞 2024年2月22日(木) 記事より