東京信用保証協会 を利用する際に気を付けること
東京信用保証協会の保証を得るのも楽じゃない!
アントレサポートでは、起業家支援を行っていることもあり 、レンタルオフィス 、バーチャルオフィスともに起業家の方に多くご利用頂いています。 無料で行っている起業家相談でも起業後の資金調達についての相談が多く聞かれます。中小、零細企業が資金調達を考えた場合、金融機関経由で 東京信用保証協会 の信用保証を求められることになります。信組、信金、地銀などではプロパーでの貸出しは少ないようです。
先日 , 当社の顧問税理士からメガバンクの担当者をご紹介頂きました。 そのメガバンクには法人担当の中に税理士担当グループがあり 、定期的に税理士事務所を廻り 税理士に優良顧客のご紹介をお願いしているそうです。 そのメガバンクの担当者から聞いた話です。
会社立ち上げから倒産まで とある会社の一例
担当者の以前のお客様で 内装業を営む会社がありました。 個人事業から立ち上げ 、成長した家族経営の会社でした。 父親が社長で息子さんが取締役です。
事業も順調に拡大していきましたが 、ある時 、社長である父親が株に手を出し 個人的に損を出しました。 その損を取り戻そうと会社のお金に手を出し 、その結果 、会社の経営は悪化。 取締役である息子さんは会社に見切りを付け会社を辞め、独立したそうです。 独立後しばらくして父親の会社は倒産し、父親の会社の取引先を息子さんの会社が引き継ぐことが出来たので 仕事が増えました。良くありそうなお話だからこそ気を付けつ必要があり、法人と個人とを一色単にしてしまう中小零細企業は多いと思われます。
東京信用保証協会の利用を進言
内装業界的に支払サイトが2ヵ月と長いため 、資金繰りが大変になったので取引があったメガバンクの担当者に運転資金の融資をお願いしました。 会社設立から売り上げも右肩上がりで黒字決算を重ねていました。 メガバンクは東京信用保証協会の利用を進言し、担当者が東京信用証協会に相談にいきましたが 門前払いだったそうです!
ダメな理由も教えて貰えず 、後日 、社長である息子さんが東京信用保証協会に行くことにしました。
門前払いの理由
社長である息子さんが東京信用保証協会に行って門前払いだった理由を聞いたそうです。それは、父親の会社の一時的な役員であったことと 、親族であることが原因だったといわれました。 父親の会社が資金調達した時、東京信用保証協会の保証を受けており倒産した時にゴタゴタしたと言っていたそうです。
息子さん本人、 会社には問題は無いけれど 親族や前勤務先の関係でNGになるとういことがあるようです。
結果 , 東京信用保証協会は利用出来ず 、メガバンクがプロパーで融資したそうです ( 信用保証協会をはさまずに、直接銀行からお金を借り入れる融資 )。
メガバンクの見解
メガバンクの担当者も今回のように親族が 東京信用保証協会 とトラブルを起こしていてダメだった案件は多いようです。その場合、数年してから再度金融機関経由で申し込むことが良いと思います。最初は運転資金など少額の保証を取り付け、信用を得ていくことが大事だと思います。
個人事業主でも事業資金を借入ることがあると思います。その場合、財務資料などをしっかり準備して臨む必要があります。
その他 イレギュラーな例
また、会社のメインバンクが信用組合 ( 信組 )や 信用金庫 ( 信金 )などの場合 、メガバンクで借りられないから信用組合 ( 信組 ) 、信用金庫 ( 信金 )で借りていると見られるらしく東京信用保証協会からの評価は低く見られる場合があるようです。 ただし , 東京信用保証協会ではダメだったけれど会社の本店所在地を移転して神奈川県の信用保証協会に申し込んだところOKだったということもあるようです。 地域によって対応が異なるようなので 事前の確認は必要です。
結論
信用保証協会の役人的気質もありますが 、親族や前の会社まで遡って見られる場合もありますので 起業家の方も信用保証協会の保証をお願いする場合には気を付けてください。
起業するまでに時間を要して法人化します。法人化した後、ビジネスを拡大させるには事業資金が必要になる場合もあります。金融機関との付き合い方も経営者の大事な仕事の一つです。
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執筆者情報
■株式会社アントレサポート 鈴木■
創立23年のレンタルオフィスの会社を経営。 |
執筆日:2017年4月25日