成功した女性起業家に学ぶ!アイデアをビジネスに変えるまでの方法
「起業」という言葉を聞いて、どんなイメージをお持ちになるでしょうか。
・男性の比率が高い
・手続きなどが難しそう
・お金がかかりそう
・自分とは関係が無い
・お金持ちになれそう
・失敗したら大変…
恐らく上記のようなイメージをお持ちの方は多いかと思います。
確かに、日本の経営者といえば、まだまだ男性の比率が高く、経営者の多くが男性です。
日本政府の「女性版骨太の方針2024年」では、女性起業家の支援が強化されています。主な内容は以下の通りです。
1,資金調達支援:融資や補助金による資金調達が容易になります。
2,ネットワーキングとメンタリング:経験豊富なメンターやビジネスネットワークの提供。
3,スキルアップ:リスキリングや経営スキル向上のためのトレーニングの強化。
4,市場アクセス:国内外の市場アクセス支援。
5,法制度整備:働きやすい環境や労働条件の改善。
これらにより、女性起業家はビジネスを成長させるための資源やサポートを得やすくなりました。 女性の起業への支援策が拡充され、女性の経営者が活躍する場が増えていきそうです。
成功した女性の起業事例も最近では非常に多くなり、
テレビや雑誌でインタビューを受ける女性起業家を見かけることも多くなりました。
そこでこの記事では、女性におすすめと言われる職種をご紹介しつつ、
成功した女性起業家の事例を踏まえて、アイデアをビジネスに変えるまでの方法を探ってみたいと思います。
最後に「実は、女性は起業に向いている」という理由も解説しますので、ぜひご参考になさってください。
目次
女性におすすめと言われる主な職種
最初に、日ごろから忙しい働く女性、個人でも成功できるビジネスアイデアをご紹介します。
冒頭でお伝えしたとおり、女性は起業に向いていると言われていますが、
女性ならではの強みや優れた能力がその理由です。
・美容系の知識が豊富
・話を聞く力がある
・人の気持ちを察する力がある
・家事や育児の知識がある
・コミュニケーション能力が高い
etc…
これらを基に女性におすすめのビジネスを考えてみましょう。
フリーマーケット、メルカリなどのリユースで稼ぐのは、仕事が休みの日なら可能なビジネスです。
女性がプチ起業としてスタートするには適しており、家族と育児を両立しながら起業するには良いのかもしれません。
アフェリエイター・YouTuberなど、仕事終わり、週末だけの稼働が可能な副業ビジネスも増えています。
一部企業では副業・兼業を就業規則で認めており、外部との交流、経験を
会社にフィードバックすることを期待しています。
日頃の美容への興味、体験が企業へと繋がったり、家庭・育児などで困ったこと、
苦労したことの課題を解決するビジネスを始めたり、女性のビジネスチャンスは豊富です。
自分の近くにビジネスのシーズ(種)があるかもしれません。
あなたの身近な問題やスキルの棚卸を行ってください。
あなたのアイデアが企業へとチャンスを開くと思います。
1.サロン・教室・スクール
女性の起業で人気があるのが、「サロン」「教室」「スクール」の開業です。
自分の趣味、特技から開業する女性が多くいます。
例えば「着付け教室」「料理教室」「プリザードフラワー教室」「言語スクール」など、
女性に特化した分野も多いことから、女性の起業家が多く活躍しています。
趣味、特技からの開業は好きなことを仕事にしているのでモチベーションが上がります。
また、最近では「子育てサロン」「ベビーマッサージ教室」など育児系の教室も流行しており、
主婦でも起業可能なことがよく分かります。
そして気を付けて頂きたいのが自宅開業です。
プライバシーの問題やプライベートと仕事の線引きが難しく、
生活リズムの乱れなどで仕事を断念してしまうことがあります。
女性の起業では生活設計を考え、自宅開業かシェアスペースなどの利用か
ライフスタイルに合った選択をしてください。
2.ショップ経営
ショップ経営は「ネットショップ」と「実店舗」に分かれます。
実店舗と言っても、賃貸店舗を借りてお店を開業するという大掛かりなものでなく、
シェアスペースを活用して土日などの週末起業という形でも起業できます。
また、ネットショップならすぐにでも事業が開始できます。
楽天などECサイトへの出店も簡単になりました。
また、Shopify・Yappliなどプラットフォームを提供している会社もあり、
ECサイト、アプリなどすぐに開業できるようになりました。
手先が器用なら「オリジナルアクセサリーの販売」や、
自分の好きなものを紹介して販売する「セレクトショップ」を始めたり、
きれいな風景を撮影して「画像販売」を行うなど、ショップの種類も幅広いため女性の起業におすすめと言えます。
3.美容系サロン
先ほども「サロン」という言葉が登場しましたが、
ここでご紹介するのは「ネイル」「エステ」「ヘアメイク」など直接お客様を施術するサロンです。
資格取得、経験などを基にして開業するので女性の起業では美容系がお薦めです。
サロンの開業は専門的な技術や民間資格が必要になります。
また、自分の成功体験から開業される方も多く見受けられます。
顧客として通っていたサロンでの体調が良くなった、改善した、痩せた、など
自分の成功体験から学び、自己研鑽され、サロンを開業される方も多くいます。
・サロン開業もいろいろ
サロンを開業する場合、自宅でやるか、賃貸店舗を借りるか、
シェアサロンやレンタルサロンを利用することが考えられます。
自宅で開業する場合は、管理規定や貸主の許可が必要で、広告を出すことが制限されることもあります。
賃貸店舗で開業する場合は、自己資金で行うことが多いです。
女性起業の資金には政府系の支援もありますので、参考にすると良いでしょう。
シェアサロンでは、時間貸しや月額固定料金+売り上げの一部など、様々な形態があります。
自分に合ったシェアサロンを選ぶことをお勧めします。
また、オプションや追加料金を考慮し、月額費用を比較検討する必要があります。
レンタルサロンでは、月額料金で利用することが多いです。
利用料金には場所や設備などが反映されますので、オプションや追加料金の有無を確認することをお勧めします。
固定料金で安心して利用できるサブスクリプションもあります。
4.アフェリエイター、YouTuber
アフェリエイターは柔軟な働き方であり、自宅やオンライン上からの活動が容易です。
自分の関心や専門知識に基づいたテーマを選ぶことが重要です。
ファッション・美容・健康・子育てなど、自信が興味を持ち、
専門知識を持っている分野を選ぶことがポイントです。
YouTuberとして独立するためには、
独自のスタイルや個性を持ったコンテンツを提供することが重要です。
また、継続的な努力と情熱が必要です。
様々なスキルを必要としており、自身の声を信じ、独自の視点や魅力を発揮することが大切で、
自身のチャンネルを築き上げる努力と根気が必要になります。
2つとも簡単なようで収益を上げていくには努力と情熱、そして根気が必要と思われます。
5.クラウドソーシング
女性の起業ということで、最近最も活用されているのが「クラウドソーシング」です。
職種としては「ライター」「プログラマー」「WEBデザイナー」「コンサルタント」など様々ですが、
特にライター業は誰でも気軽に始められることもあって、競争率が非常に高くなっていましたが、
AIの技術進歩により、一部のライティングの仕事に影響を与える可能性があります。
ルーティンなタスクや情報提供に関わるライティングの仕事は、AIに置き換わるものと思われます。
今後は、自身のスキルや特徴を活かし、独自性やクオリティの高いコンテンツを提供することが求められてきます。
クリエイティブな表現力や独自の専門知識、読者とのつながりを重視したコミュニケーション能力など、
AIが補完出来ない人間の要素に焦点を当てることが重要になってきます。
起業のハードルを下げてくれてプチ起業も可能、女性の起業という点では、
大変有用なサービスがクラウドソーシングのメリットです。
自分の得意とする分野で案件がないか探してみてはいかがでしょうか。
6.代行系ビジネス
これをお読みの方で、お気に入りのコスメティックサロンがあるという方は多いのではないでしょうか。
実はそこでお買い物すること自体がビジネスになることもあります。
ネットショップが当たり前に利用される時代になり、
東京のお店で売っている物を購入して地方の方に送る「買い物代行」にも一定の需要があります。
代行ビジネスは購入系だけでなく、「家事代行」「ベビーシッター」など種類は多くあります。
個人事業主として始めるにはハードルが低く、日常の生活が仕事になるので主婦でも容易です。
ハローワークや民間企業など顧客をご紹介して頂けるプラットフォームがあるので直ぐにでも開業できます。
女性ならではの視点で代行できるビジネスを探してみるのも開業への近道かもしれません。
意外に自分では気が付かないスキルがビジネスになることも多くあります。
有名起業家に学ぼう!起業を成功に導いた秘訣
さて、女性の起業にオススメのビジネスをいくつかご紹介しましたが、実際に大成功した女性がいるのだとすれば、
どんなアイデアで、どのくらいの成功を収めたのか気になるところです。
女性や主婦の方に限らず、起業を考えるにあたって成功者の実例を知ることは成功のカギ・ヒントになるかもしれません。
成功した女性経営者を知ることで、女性が起業を選ぶ理由が見つかるかもしれません。
いくつかの起業年代別での成功事例をご紹介します。
1. 【10代】オリナス株式会社代表 大関綾さん
最初にご紹介するのは、美人の女社長ということで男性のファンも多くいる、
元・株式会社ノーブル・エイペックスの大関綾さんです。
なんと高校2年生の時にアパレル業で起業を果たし、
WEBマーケティングを主力事業とする会社の代表取締役として活躍されています。
現在は「オリナス株式会社」に社名変更さていますが、起業当初、IT企業が続々と増える中で
「ものづくり」こそ逆に勝負できる分野ではないかと考えていたそうです。
2. 【20代】株式会社ブラウンシュガー1ST代表 荻野みどりさん
ココナッツオイルブームの火付け役とも言われる荻野みどりさん。
「わが子に食べさせたいか」を基準にした食材で作った洋菓子店を20代で開業し、
現在は年商7億円の企業にまで成長しました。
主婦や学生の方は時間の自由度が高いこともあり、上記に挙げたもの以外にも様々なビジネスがあります。
起業したのは、2011年に第一子を主産したお子さんに母乳を与えたところ湿疹が出てしまい、
自分や子供の食生活について真剣に考えたことがキッカケとのこと。
3.【40代】ブックオフコーポレーション株式会社・元代表 橋本真由美さん
既にご存知の方も多いかもしれませんが、タレントの清水國明さんの実姉である橋本真由美さんは、
中古本の買取販売が主力であるブックオフコーポレーションの元代表取締役です。
起業とは少し違いますが、なんと1990年にブックオフ1号店にパートとして入社し、
2006年に代表取締役になったという異色の経歴を持つ方でもあります。
代表取締役にまで登りつめられた理由は、
「売ってもらった本を棚に並べて、またその本を別のお客様が買ってくれるという中古業にハマった」
ということだったとのこと。
4.【40代】株式会社キッズライン 経沢香保子さん
連続起業家として有名な経沢さんです。
トレンダーズ株式会社を2012年10月に当時女性最年少として東証マザーズ市場への上場を果たしました。
その後、トレンダーズ株式会社を辞められ、2014年ベビーシッターマッチングサービス
「キッズライン」を運営する会社、株式会社カラーズ(現:株式会社キッズライン)を創業されています。
女性が輝く社会を実現するために、今の日本に一番必要なのは「育児支援である」
という確信をもってキッズラインを起ち上げたそうです。
起業するなら何歳が適齢か?と考える人もいるかと思いますが、起業に適齢など無いと思います。
社会に必要とするビジネス・課題解決型ビジネスなど、自分がやらなければの思い、
情熱が成功へと繋がっているのだと思います。
問題点はどこに!?事業に失敗してしまった事例
さて、成功事例から学べることは多くありますが、リスクヘッジという意味で失敗事例を知ることも非常に重要です。
ビジネスアイデアをいくつかご紹介しましたが、起業の仕方は種類や規模により違います。
「仕事を退職後」に起業して法人を設立するのか、最初は「個人事業」として行うのか、
はたまた1章でご紹介したように週末だけや空き時間を利用した会社に勤めながらの「副業」として始めるのか、です。
その違いを踏まえて、起業の方法と違いを見てみましょう。
よくある事例を基に、起業の失敗となる要因をいくつか挙げてみたいと思います。
・起業サロンや起業セミナーに頼ってしまう
昨今は、上記までにご紹介した起業サロンとはまた別の「オンライン起業サロン」というものも流行しています。
オンラインサロンとは特定の有名人などが有料制で開催するコミュニティですが、
残念なことに素人とほぼ変わりない、自称プロブロガーなどが開催するビジネス系サロンが多くあります。
また、「起業セミナー」というものも一時と比べて質が下がり、
今では企業サービスの斡旋会場に成り下がってしまっている印象も否めません。
良質なサロンやセミナーがあっても、それに依存することはビジネスを失敗させるデメリットになり得ます。
経験者やメンター、成功者ブログなどから得られる情報は貴重ですが、考えを人に依存してはいけません。
自分がやりたいと思ったことをどのように成功させるかは、最終的に自分次第ということは忘れないようにしましょう。
全てが自己責任となりますので他人の考え、意見に流されず、自分の決断を信じて情熱をもって起業しましょう。
・仕事をこなすことが仕事になってしまう
起業で大事なことは、事業を将来的にどうさせたいかというビジョンを持つことです。
非常によくあるのが、ある程度仕事が安定してくると仕事をこなすことがメインになりすぎてしまい、
事業を全体的に見るということができなくなるということです。
会社の毎月のPL(損益計算書)、BS(賃借対照表)、キャッシュフロー表を作成・確認する必要があります。
どんぶり勘定にならないように注意を払い、あなたのビジネスの現状を把握してください。
事業が軌道に乗ったと勘違いして戦略や財務をおざなりにしてしまうと、
規模縮小どころか軌道修正できない事態に陥ってしまうこともあります。
常に目標を忘れずに目標をフラッシュアップすることが大切です。
時代が多様化しビジネスの進化も早くなっています。
事業モデルをフラッシュアップさせ、時代を先読みした事業を構築していきましょう。
自分が起業した当初の目標は何だったのか、その気持ちを忘れないことが大切です。
“初心、忘るべからず”です。
・ブームを追いすぎる
先ほど、ココナッツオイルブームのきっかけとなった荻野みどりさんの事例をご紹介しました。
ただ自社工場は持つことはなく、ココナッツオイルブームも過ぎ去っていき、
結果として「あの頃、工場なんて作っていたらどうなっていたか」とご本人も語られています。
この話に分かることは、ブームを追わないということです。
ブームの真っ最中は、まさにそれこそが絶対的な存在に見えますが、
ブームということは競合やライバルが続々と参入してくる、ということでもあります。
荻野さんは失敗どころか未だ活躍される女性起業家ですが、
ブームを追いすぎない姿勢は起業の上で学ぶべき大事なことと言えるでしょう。
成功者に多い特徴と必ず抑えるべきポイント
では、起業した女性の成功者に何か特徴や成功するための秘訣などはあるのでしょうか。
ご紹介した4名の成功者の事例を見ると、
最初は非常に単純な発想からアイデアが生まれたのだと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
また、自分に起きた出来事、体験などからアイデアを考え、起業へと具現化していった方もいらっしゃいました。
ただアイデアがあれば成功できるということはなく、
他の成功事例も探っていくと以下のような共通点が見えてきます。
・当初の起業目的や理念などを忘れない
・目先の利益より将来的なビジョンを持っている
・物事をミクロ、マクロの両面から見る
・ビジネスは身近にある
・話題解決型ビジネス
・社会起業家
・強い情熱
女性は男性よりも人の気持ちを察しやすく、商品開発においてはニーズの掘り起こしが男性より優れており、
実は男性より女性のほうが起業に向いているという考えもあります。
女性は社会の課題を解決するアイデアから、起業する社会起業家が成功しているように思えます。
お金も受け取るよりは、社会・女性の問題・苦労を解決しようとアイデアを考えビジネスにしています。
会社の規模を求めるのではなく、会社が社会の役に立っているのかを指標として考えている女性経営者が多いのだと思います。
そのため、思い立ったら行動、アイデアありきで起業する方も多いと言われていますが、
起業には商品開発だけでなく、オフィスを借り、備品を揃えるためのイニシャルコストや、
起業後の会社を継続させるランニングコストが必要不可欠です。
常に資金計画の重要性を認識していなければいけません。
起業家精神として成功者の共通点を知ることは大事ですが、お金という存在から目を背けるわけにはいきません。
ビジネスにもよりますが、オフィスを借りる必要が無いのであれば
バーチャルオフィスで在宅起業からスタートするのも一考です。
バーチャルオフィスを借りて在宅起業からスタートする、備品は安い中古品で揃える、税金の知識を身に付けるなど、
スタートから無理な資金計画で始めるのではなく、自分のできる範囲の中での最大限のマネタイズを考えることが
起業を成功に導く第一歩と言えるでしょう。
起業したいすべての女性へ!
「今、やるべきことは?」と聞かれたらどう回答しますか。
スキル磨き・資金・人脈作りなど、感がげることはたくさんあります。
一つ一つ階段を上るように準備を行い、事業計画を作ってください。
あなたの成功へのロードマップとなります。
別コラムではスタートアップまでの完全ガイドを解説!
他にもお役立ち情報をたくさん配信しているので、
起業家の皆さん、是非ご活用下さいませ~!
▼▼その他お問い合わせはこちらから▼▼
執筆者情報
■株式会社アントレサポート 鈴木■
創立23年のレンタルオフィスの会社を経営。 |
執筆日:2019年6月19日