レンタルオフィスを東京の支店、営業所に活用する! 7つのポイントを解説
起業の際に一度は検討する「レンタルオフィス」の利用。 レンタルオフィスとは仕事に必要な設備や備品が完備された個室で、コピー機やFAX、会議室などを必要な時に必要なだけ使える便利なサービスです。 海外発祥のレンタルオフィスは日本でも1980年代から存在しています。昨今はコワーキングスペースやシェアオフィスの需要が高まったのをきっかけに、改めて注目されているのがレンタルオフィスです。 ただレンタルオフィスという便利なサービスも東京の支店、営業所として選ぶ上で注意が必要です。「安ければどこでも良い」と考えていては、無駄な時間と費用だけが消えていきます。 では、レンタルオフィスで大事な東京の支店、営業所として選ぶ上で、どこに気を付ければいいのか? 7つのポイントに絞って解説します。【ポイント1】駅から近いレンタルオフィスにする
多くのメディアでは「駅から10分以内が良い」としていますが、できるなら「駅から5分以内」のレンタルオフィスを選びましょう。 なぜなら「駅から〇分」という表示は、不動産業界のルールに沿うと「自宅敷地内の一番駅に近いポイントから駅の出入り口まで」と決まっているからです。レンタルオフィスの最寄り駅によっては、「駅から10分以内」だと駅ホームからの計算で15分以上かかる可能性があります。 クライアントとの打ち合わせなどでお招きするのに、駅から15分というのはあまり好ましいことではありません。また地図が無くても行けるくらい分かりやすい場所なら尚良しです。 仕事の効率化のためにも来訪客の為にも、駅から5分以内で分かりやすい場所にあるレンタルオフィスを選びましょう。【ポイント2】レンタルオフィス運営が主たる運営会社か
レンタルオフィスを借りて支店、営業所として利用を考えた場合、長期での利用を想定して契約すると思います。支店であれば登記が必要になり、営業所にしても営業拠点として活動する分けですからある程度の利用期間は考えるはずです。 レンタルオフィス運営会社の中には、貸しビル業、不動産業が本業のレンタルオフィス運営会社も多く見られます。自社ビルの空室を埋めるため、収益増を見込んでレンタルオフィス業に参入するケースです。 この様な運営会社の場合、レンタルオフィスを箱貸しと捉え、サービスなど充実していないオフィスがあります。また、レンタルオフィスの稼働状況によっては突然撤退する運営会社も多く見られます。レンタルオフィスが増加したことで撤退する運営会社が増加傾向にあり、利用を開始して数か月で退去となればいろいろなところで弊害が発生します。 レンタルオフィスを選ぶのであれば運営会社の実績、主たる事業なのか確認して契約することをお薦めします。【ポイント3】周辺環境や立地などが会社イメージに近いレンタルオフィスか
駅から近くても周辺環境が悪い立地のレンタルオフィスは避けたほうが良いでしょう。 例えば新宿なら東口は雑居ビルが多かったり歌舞伎町があったりと雑多なイメージですが、西口は駅を出てすぐにビジネスエリアが広がります。 また渋谷は「若者の街」というイメージですが、騒がしいのは北側で東側はビジネスエリアです。GMOやLINE、CyberAgentなどそうそうたるIT企業が集結しています。 特に上記2つの街は、地下通路や商業ビル内を抜けていけばビジネスエリアまで雨に濡れないというちょっとしたメリットもあります。 やはりビジネスですから騒がしいイメージよりも落ち着いたビジネスエリアのレンタルオフィスが、会社としてのイメージアップにも繋がります。【ポイント4】複数沿線が使える駅のレンタルオフィスを選ぶ
さらにレンタルオフィスの最寄り駅が、東西南北のどの方向にも行けるような沿線だとお客様も来訪しやすくなり、自分自身がアクセスするのにも便利です。 東京都心ならJR線だけでなく地下鉄もありますから、多くの駅で2路線以上が乗り入れています。 ただできるだけ南北の縦のラインと東西の横のラインで行き来しやすい駅を選び、その近くにあるレンタルオフィスが良いでしょう。 首都圏の千葉県、埼玉県、神奈川県にアクセスし易いのはビジネスの面でも良いですが、人材採用の面でもプラスに働きます。【ポイント5】駐車場が確保されているレンタルオフィスか
さてここまで駅が中心となった立地のポイントばかりでしたが、駐車場が近くにあるかどうかも念のため確認しておきましょう。 基本的に駅から近いレンタルオフィスなら駐車場は無くても問題ありません。 ただやはりお客様目線で考えると、コインパーキングが近くにあるかどうかやパーキングの利用料金くらいは確認しておきましょう。【ポイント6】レンタルオフィス周辺に飲食店や喫茶店などの商業施設はあるか
意外と大事なポイントが、レンタルオフィスの周辺に飲食店や喫茶店、コンビニなどがあるかどうかです。 理由は様々ですが、お客様やクライアント目線で考えると喫茶店などが近くにあれば打ち合わせなどの時間までの時間つぶしができます。もし、飲食店などが近くにあれば「一緒に食事でも」という話になったときにすぐに案内できます。 また休憩する時に、コンビニが近くにあるかどうかが大事なのはご理解いただけるかと思います。 オフィス街だとお弁当屋さんがワゴン販売しているときもありますが、自分の都合で自由に買い物ができるコンビニはやはり近くにあったほうがいいでしょう。【ポイント7】そもそも自宅から通いやすいエリアか
「【ポイント4】複数沿線が使える駅の営業所を選ぶ」に少し内容が似ますが、やはり自宅から通いやすいエリアや駅であるかというのが一番のポイントでしょう。 自宅の最寄り駅からレンタルオフィスまで、少ない乗り換えで行けるかどうかは、起業後の自分自身のモチベーションを維持するという面でも重要なポイントです。 わざわざ通いづらい場所にレンタルオフィスを借りたところで、会社員時代の辛い通勤を思い出してしまうなんてことは避けるべきでしょう。だからこそ「複数沿線が乗り入れているか」や「駅から近いかどうか」が重要なのです。まとめ
昨今はレンタルオフィスやシェアスペースでの起業、そして住所のみ借りるバーチャルオフィスを利用した起業など実に様々な種類の事業形態があります。 確かに仕事が自宅でできるようになった時代ですから、せいぜい週に1度くらいの会議室を借りることさえできれば問題ありません。あとはどこで仕事をしようが情報漏洩さえなければ自由です。 レンタルオフィスなどは、自宅で仕事はできるがプライベートと仕事をしっかり分けたいという方に利用されることが多くあります。だとすればやはり、自宅からのアクセスはもちろん、仕事の都合で使い勝手が良いエリアのレンタルオフィス選びが大事になるのではないでしょうか。執筆者情報
■株式会社アントレサポート 鈴木■ 創立23年のレンタルオフィスの会社を経営。 バーチャルオフィス・レンタルサロンなど、さまざまな事業展開をしている。 |
執筆日:2019年10月16日